『アーサーと魔王マルタザールの逆襲』にて再びマルタザール役にチャレンジしたGACKTさんにインタビュー!(前編)

 

2006年のフランス最大のヒット作となった巨匠リュック・ベッソン監督作『アーサーとミニモイの不思議な国』。CGアニメと実写が融合した、誰も見たことのない映像と、「少年が身長2mmの“ミニモイ”に変身し、地下王国の危機を救う」という夢あふれる物語が世界中を魅了し、日本でも2007年9月に公開されるや、大ヒットを記録。
そして、待望の続編となる『アーサーと魔王マルタザールの逆襲』が遂に登場!
『アーサー』3部作の第2章となる本作は、フランスでは昨年12月2日に公開され、堂々と興行収入ランキング第1位を獲得する大ヒット。日本でも2010年4月29日(祝・木)に公開を迎えた。

“ミニモイ”にとって脅威の存在でありアーサーの宿敵となる“マルタザール”には、デビュー10周年を迎え、アーティストとしてだけでなく、役者としての活躍もめざましいGACKTさんが担当しているが、そんなGACKTさんにお話を伺った。

――前回もマルタザール役で声優として出演されましたが、どういった経緯で、本作に参加されることになったのですか?

GACKT
最初は、「こういう面白い役があるんだけど」ということで、マルタザール役の話が来たんだ。僕は声優という仕事にもともと非常に興味があったし、特に、「自分が1人の大人として、子供たちに対して何かできることがないか」ということを考えるようになっていった。だから尚更、子供たちに対してアプローチできる今回のような仕事は、優先して引き受けるようにしている。それが参加した大きな理由だね。

――リュック・ベッソン監督から直接オファーがあったのですか?

GACKT
1番最初は、リュック・ベッソンからのオファーということではなかったんだ。
シリーズ1作目の時に、映画会社から話が来たんだけれど、声を録音した後でリュックがそれを実際に聴いて、とても気に入ってくれた。それで、その後に彼が僕の資料を見たときに、「えっ、こんな人なの?」と、声と顔のギャップに驚いたみたい(笑)。彼は僕の事をもっと大きくて、ごつい人だと想像していたみたいで、「こんな青年なの?」と言われてね。「そんなに若くないよ」って言ったんだけれど(笑)。
その後、実際にリュックと会ったんだけど、すごく気が合って、「アーサーは実はこういう展開でさ……」っていう話もして、「またやってくれたら嬉しいな」って、彼はその時に言ってくれていたんだ。それで今回、2作目の話で彼から指名されてね。彼は、クリエイターとしても尊敬している人だから、彼の気持ちに応えたいっていう気持ちがあった。それに、続投のリクエストの声も多くあったし、同時に子供達とも触れ合える作品でもあったから、「やろう!」っていうことになったんだ。

――リュック・ベッソン監督の他の作品はご覧になっているんですか?

GACKT:
全部見てる。

――では、かなり好きな監督なんですか?

GACKT
そうだね。やっぱり1番好きなのは『レオン』かな。
描写の仕方が非常に美しいと思ったし、彼が起用したゲイリー・オールドマンが素晴らしかった。僕はゲイリーが大好きなんだけど、あの時、ゲイリーはアル中だったんだ。そんなアル中のゲイリーを起用するあたり、「(リュック・ベッソンは)すごいな」って思ったよ(笑)。

――結構マニアックなところに目が行くんですね。

GACKT
僕?そうかな?
確かにジャン・レノたちの演技も良かったけど、実際にあの映画を引き立たせたのはゲイリーだと思う。そのゲイリーを起用したリュック・ベッソンはすごく面白いと思うんだよね。

それに、ゲイリーやリュックには、映画に対する思いの強さとか心意気とかをすごく感じるんだ。リュックがゲイリーと作品のことについて色々話をしたことがあるらしいんだけど、それを聞いたゲイリーが、「それはどんな役なんだ?俺が想像するにはこんな役なんだけど、合ってるようだったら言ってくれ」って言って、レストランの中で、“ガッシャン、ガッシャン”と暴れ出したらしいんだ(笑)。
それで散々暴れた後に「こんな感じか?」って聞いたら、それをリュックがすごく気に入って、ゲイリーに決まったらしいんだよ。

普通だったら、そういう人がいたら引くじゃない?でも、彼は作品に対して愛情があって、「こういう人を入れた方が面白くなる」ということが分かっていたからこそ、ゲイリーを起用しているんだ。大人はなかなかそういった思い切ったことは出来ないし、子供心があるからこそ出来ることだと思うんだ。それに、リュックのそういう所って、クリエイティブにもすごく反映されていると思うんだよ。今回の『アーサーと魔王マルタザールの逆襲』や、彼の他の作品に関しても、長年温めてきた熱い思いを感じるし、クリエイティブに対する純粋なところや、ひたむきな姿勢が大好きなんだ。だからこそ、この作品に僕が携れたことを誇りに思うし、彼に対して「応えたい」という気持ちがとても強いね。

――声を録るときは、どういったイメージでやってらっしゃるんですか?

GACKT
声を録る時は、ブースの中に様々な映画制作陣がいるんだけど、まず、いつもしている僕の仕事のやり方っていうのがあって、だいたいみんなが持ってる僕の声のイメージっていうのは、普段いつも喋ってる声だと思うから、幅が狭いわけなんだよ。僕は、それが面白くないと思うから、いつもブースに入った時に、自分が持ってる声を何パターンもやってみて、「好きな声はどれ?」って聞くんだ。そうやってイメージを膨らませてあげることで、「こっちの方がマルタザールに合ってると思う」とか、「ゲームのキャラクターだったらこっちの方が合ってる」とかみんなの意見を聞いて声を決めるんだよ。それぞれのキャラクターによって声も違うし、アプローチの仕方も違うし、更には対象も違うわけじゃない?例えば、子供に対してなのか?少年に対してなのか?もしくは、女性に対してなのか、男性に対してなのか?それによって全然違ってくるから、色々なパターンを出してみて、「この中からピックアップしていいよ」って提案するやり方を必ずやるようにしてるんだ。

――リュック・ベッソン監督はどんな方でしたか?

GACKT
リュックは非常に子供っぽい部分を持ってるんだ。
それと、やらなくちゃいけない、たくさんある大人の仕事にうんざりしているなっていうのがよく窺えるよね(笑)。
でも、そういった、やらざるを得ない大人の部分を感じながら仕事をしているからこそ、今の彼の地位があるんだと思う。だから、すごく気を遣う人でもあるし、気を遣うことに対して疲れることもあるから、撮影や取材の時には、ほとんどの人間をシャットアウトするんだ。僕もリュックと似てて、あんまり人がいるとイライラするというか、「落ち着かないな」と思ってしまうことがある。

――同じクリエイターとして、リュック・ベッソン監督に共感できることはありますか?

GACKT
彼の場合は完全に制作側の人間で、僕はどちらかというと半々っていう感じなんだよ。演者でもあるし、制作側の人間でもある。普通はこういう仕事をもらった時は、演者として、与えられた仕事をこなせばいいだけだと思うんだけど、僕は半分制作側の人間でもあるから、「対象が子供だとしたら、こういうアプローチの方がいい」とか、「この作品は3部作で、今回は2作目にあたるものだから、もっとこのキャラクターが立つように、こういうアプローチをした方がいいだろう」っていうのを考えながら、いつもやるようにしてるんだ。

僕は「作る側の意図を考えてやりたい」という気持ちがどうしてもある。だから、制作する側の立場に立って、受け取り手のことも含めて、客観視しながら仕事をするスタンスが癖になってるんだ。

でも、それは普段自分が制作側でもあるからこそ、そういうスタンスに自然になってしまうわけだけど、ただ単に来た仕事を「はい、やります」って仕事の仕方をしている人は、そんなことは面倒くさいから考えないだろうしね。

このインタビューの続きは、5月1日(土)に掲載予定!
後半のインタビューでは子供たちへのメッセージや3DCGについてなどを伺っているので楽しみにしていて欲しい。

【作品情報】
『アーサーと魔王マルタザールの逆襲』
2010年4月29日(祝・木)新宿ピカデリー他全国ロードショー

監督・脚本:リュック・ベッソン
出演:フレディ・ハイモア『チャーリーとチョコレート工場』
   ミア・ファロー『アーサーとミニモイの不思議な国』
声の出演:神木隆之介、IMALU、GACKT
音楽:エリック・セラ/撮影:ティエリー・アルボガスト/美術:ユーグ・ティサンディエ

2009年フランス/製作:ヨーロッパ・コープ/共同製作:TF1フィルムズ・プロダクション=アピプライ・プロダクション、アヴァランシュ・プロダクション/製作協力:キャナル・プリュス=ソフィカ・ヨーロッパ・コープ

輸入元:ヨーロッパ・コープ ジャパン

配給:アスミック・エース

公式サイト
http://www.arthur-movie.jp/

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