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霜月はるかニュー・アルバム『グリオットの歌姫』発売記念インタビュー:幻想的な歌声で描き出す、ファンタジーの世界 [11月06日]
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TVアニメやゲームの主題歌を担当し、幻想的な歌声でファンを魅了する霜月はるかさん。“オリジナルファンタジーボーカルアルバム”というジャンルを生み出した彼女の待望のニューアルバム『グリオットの歌姫』が、2009年10月14日に発売された。透明感に満ちた声と独特の歌詞、魅力的なイラストが相まったこの珠玉作について、霜月さんと企画から歌詞までを共に手がける日山尚さんにお話を聞いた。
■前作から2年、そのきっかけとこだわりの音作りとは?
--前作『ティンダーリアの種』から2年、今回新作を出すきっかけは?
霜月:まず“オリジナルファンタジーボーカルアルバム”というのは、オリジナルのストーリーを構築して音楽として表現するという活動で、2007年に出した『ティンダーリアの種』は、その後資料集を出したりドラマCDを出したり、コミカライズしたりと様々な展開をさせていただきました。その『ティンダーリア』から2年たち、そろそろ次の作品を!ということで1年くらい前から構想をし始めました。前作と同じく今回も日山さんと企画から構成を練って詰めていきました。
--『グリオットの眠り姫』というタイトルについて教えてください。
霜月:“グリオット”は特殊な力を持った石です。この石はやまびこのように音を返してくれる、本当にそれだけの力をもった石なんですけど、それを途中で眠らせて音を録音できるっていう仕組みができて……レコーダーみたいなものですよね、それを使って悪用しようとする人がでてきて、運命に翻弄されていく双子の話です。“眠り姫”という部分に関しては、ガイドブックも入っているのでその設定と歌詞カードを照らし合わせて結末を知ると、いったい何を指しているのかがわかっていただけると思います。話全体を知った上でこのタイトルを見るとすごく意味があるものだとわかると思いますので、ぜひ読み解いていただけたらなと思います。
--今作では、なるけみちこさんなど、ゲームミュージックで人気の方とコラボされていますが、その理由は?
霜月:世界的には『ティンダーリア』と繋がっていてカラーを引き継いではいるんですが、ニューアルバムということでサウンド的にも新しいことをしたかったし、ボーカリストとして色々な楽曲をやってみたかったので、今回は自分がサウンドプロデューサーという立ち位置に立って、いろんな個性を持った作曲家さんたちにお力をお借りしました。バラエティに富んでいつつ、同じ世界ということで統一感がでれば作品としておもしろいのでは、と。人選に関しては、世界観を構築していく中でどういう要素が必要なのかを考えた上で、サウンドプロデューサーとして、それぞれの個性に合った曲をお願いしました。
--今作は完成までスムーズに進みましたか?
日山:アリア語のコーラスが満遍なく多かったので、収録には実時間がかかりましたよね。
霜月:曲を作ってる段階からコーラスが多いなとは思っていたんですけど、アレンジがあがってからまたコーラスが増えたり、現場で増やしたり。ファンタジー作品をやる時はいろんな声でのコーラスを入れ込むようにしていますが、今回は本当に多かったですね(笑)。コーラスって物量との勝負で、単純に何本重ねたかの戦いであったりもするんです。現場で歌詞やコーラスのフレーズを変えたこともありましたし。でも、その分聴き応えはあると思います。
--特に印象深かった、あるいは特にご自身でお気に入りの曲はありますか?
日山:今回2曲目の「消えない欠片」が作詞・作曲・編曲、すべて霜月さんなんですよね。
霜月:自分で編曲までする機会はあまりないのですが、今回アルバムを作る上で1曲だけでもやりたいなと。時間がかかるとは自分でも思っていたので挑戦ではありました。編曲に関しては、歌の現場で学んだコトがすごく多くて、それを生かして自分でやってみたいなという欲求があったんです。現場でミュージシャンの方と詰めながらアレンジしていく作業はとても楽しかったですし、完成したときには達成感がありました。自分がちょっと成長したのではと感じる曲でした(笑)。
■前作との繋がりを感じさせるキーワードとイラスト
--『ティンダーリアの種』と共通する言葉として出てくる“アリア”というのは、やはり重要なキーワードですか?
霜月:“アリア”は女神の名前であり、命だったり歌だったり、あるいは女神の存在であったり、世界自体に深く関わる言葉なんです。それと、この世界においての独自言語として“アリア語”というのがあるんです。『グリオット』は前作から何千年か経った時代設定ですが、同じ世界の話なので言語としてアリア語は残っています。歌にももちろんアリア語が登場しますし、キーとして女神がアリアであることや、世界の成り立ちの部分は引き継いでいるので、前作を楽しんでくださった方には、共通部分や繋がった部分を感じていただけるんじゃないかなと思っています。
--前作との違い、そして今作で一番描きたかったのはどんなことですか?
霜月:作品ごとにテーマというか、人間模様によって描きたい部分は違ってくるんですが、どう描くかはそこに登場するキャラクターがどう動くか、どう考えるかにすごく依存するんですよね。
日山:『ティンダーリアの種』は違う生き方を選んだ2つの種族が絡んだ話でした。それぞれの理想を掲げてすれ違うというのが大きな軸でしたね。
霜月:『グリオット』はひとつの運命を背負った双子のヒロインたちを描いた作品になっています。仲は良いんですが、(歌い手として)どちらかしか選ばれないためにずっと比較され、そこで抱いた葛藤や劣等感によってそれぞれ道を違えて翻弄されていくんです。結末としてはそれぞれが成長してひとつの結論を導き出すという、人間模様を描いているんですよね。『ティンダーリア』は2時間くらいの映画と思って作っていて、今回はRPGのゲームをイメージしてるんです。
日山:簡単に言えば、主人公たちが旅に出て冒険をして成長していく物語ですね。今回は前よりもキャラクターたちの人間くさい部分に焦点を当てています。人間の優しく強い部分はもちろんですが、汚い部分や弱い部分もできるだけ描きたかったんです。
--イラストも『ティンダーリアの種』から続いて藤村あゆみさんが担当されていますが、これも世界観の統一を意識されてのことですか?
霜月:藤村さんのキャラクターについては信頼していましたし、やはり世界を繋げていきたいというのもありましたね。
日山:それと今回は新しく、中山匡さんというイラストレーターの方にも参加していただいたんですが、背景美術にとても特化した方なので、『ティンダーリアの種』のふわっとしたイメージとは違う雰囲気に描いて貰えればと思いました。
霜月:そうですね。なので、これまでは完全に藤村さんにお任せしていたものを、美術とキャラクターに分けて、2つの方向から描いてもらっています。通常盤のほうは中山さんの描かれた背景中心のイラストになっていますし、特装盤のほうは藤村さんのキャラクターを前面に出したジャケットになっています。
--イラストについて、特に何かお願いしたことなどは?
霜月:中山さんとのお仕事は始めてだったので、世界観や設定はお伝えして、ラフをお渡ししたりしました。ただ、中山さんはもともとゲーム会社で背景を描かれている方なので、「ゲームでいうとこういう感じです」と説明すればすぐわかっていただけるんですよね。今回、古地図も描いていただいたんですが、細かい描写の仕方とか「どうしたらいいですか?」みたいな質問がまったく返ってこないんです(笑)。
日山:イラストに関しては主に私がやりとりさせてもらったのですが、ほぼ望んだものがあがってきますし、イメージのズレがほとんどないので非常にやりやすかったです。
霜月:藤村さんに関しては前作からやりとりもしていますし、キャラクターデザインに関してはかなり投げました(笑)。
日山:もちろん設定や性格はお伝えしていますけど、外見の細かい部分などは割とお任せしてます。設定を見た藤村さんから提案していただいたりもして。それでもこちらのイメージから大幅に外れることはないので、修正はほとんどなかったですね。こんな風に、キャラクターは藤村さんと三人で作りました。
■期待のライブも控えた霜月さん。今後の展開は?
--前作ではドラマCDで霜月さんがアリア役の声も担当されたりしていますが、今作でもそういった企画はありますか?
霜月:あまり考えてなかったですけど、うまい感じにハマる感じのキャラがあれば。前回も日山さんから、「これは君がやるべきでしょう。セリフも書いたから」って渡されたんです(笑)。今回も作品としてそういう色々な展開をしていければいいなと思っています。
--11月23日にはライブも予定されていますが、それはいつ頃からお話があったものですか?
日山:ライブをやろうというのは結構前から言っていたんですが、オリジナルに特化しようと提案したのは『グリオット』を作っている最中でしたね。せっかくアルバムでもオリジナルの物語を表現しているんだから、ライブでもやってみたらどうかって。
霜月:タイミング的には『グリオット』が出た後になりますし、世界観に特化したライブもやってみたいなとずっと思っていまして、今回は“オリジナルファンタジーコンサート”になります。どうやるかはもちろん手探りなんですが、『ティンダーリア』『グリオット』の世界を感じていただけるようなライブにしていきたいですね。アルバムを聴いてる方はもちろん、あまり聴き込んでない方にも世界を深めてもらえたらいいなと思います。
--最後に、今後何か挑戦していきたいことなどはありますか?
霜月:表現していきたいものが根底にあって、それをどうやって表現していくかという部分で、また新しいことに挑戦していきたいとは思っています。『グリオット』に関してもまた展開していければいいなと思っていますし、私個人としても枠を決めずにチャレンジしていければいいなと思っています。
『グリオットの眠り姫』
【STAFF】
企画・トータルプロデュース:霜月はるか/日山尚
作・編曲:霜月はるか/岩垂徳行/弘田佳孝/なるけみちこ/MANYO
作詞:霜月はるか/日山尚
キャラクターデザイン:藤村あゆみ
ジャケット・ブックレットイラスト:藤村あゆみ/中山匡
【特装盤仕様】
○初回限定生産 ○ファーストガイドブック(設定資料&コミック) 同梱
○豪華箔押しBOX仕様
価格:3,990円(税込)
発売元:株式会社ティームエンタテインメント
発売日:発売中
【通常盤】
価格:3,150円(税込)
発売元:株式会社ティームエンタテインメント
発売日:発売中
【ライブ情報】
Haruka Shimotsuki Original Fantasy Concert 2009~FEL ARY ARIA~
出演:霜月はるか
演奏:霜月はるか with WYRDRAD(ウィルド・ラッド)
日時:11月23日(月・祝) 17:00開場 17:30開演
会場:日本青年館
チケット:5,775円(税込)
企画・制作:TEAM Entertainment/CRAFTSCAPE
制作協力:M-TRES
(C)TEAM Entertainment Inc./CRAFTSCAPE |
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